– 国力と平均所得 –

今の所得は会社の力?自分の力?

日本人就労者が“会社の力”と答えた方は約82%。“自分の力”と答えた方は約8%。その他約10%は両方。一方米国人就労者が“会社の力”と答えた方は約22%で“自分の力”と答えた方は約68%。その他約10%は両方です。
日本は会社社会。米国は個人主体社会という大きな違いがあり、自分の『自信』が大きな違いを生んでいる事には間違いありません。では、米国生活を経た日本人は、40代、50代、さらにその先を視野に自分は将来何処でどうやって生き、稼いでいるのか?安泰な生活を迎えられるのか?

一国の稼ぐ力

表示の米国地図 “国の力” は経済力を示した図です。201181026_米国対比主要国の規模
米国は世界一位、三位(日本)以降の経済力が米国のどの州、どの地域の規模かを参考にした図です。カリフォルニア州はフランス、英国、インド、カナダ、一国以上の経済力を持っています。その40%はシリコンバレーベイエリア、残りの40%がロスアンゼルス周辺、残りは農業となります。
日本はNY、ボストン、ペンシルベニア経済圏程度です。(=米国の1/4以下、中国の半分以下、カリフォルニア州の倍程度)
米の人口は約3.3億人。日本は約1.3億人で米国の40%だが、国力は約1/4、25%程度になってしまっています。色々な見方や説はありますが、要は労働生産性が日本は低いと言う結果です。

日本人の平均所得は世界で25位

右の“国民一人の力と平均所得”の表を参照ください。201181026_国民一人の”力”と”平均所得”

GNP/一人は国の一人の経済力で、米国、ルクセンブルグ、スイス、ノルウェーが上位で年約6万ドル(約650万円)。日本は$38,440(約415万円)、世界で25位です。
一方、一国の一人平均所得で米国人は$60、200に対し日本人は$45,470です。日本は主要国でも最低額に位置しています。労働生産性が低く、平均所得額も主要国では最低の位置にいる事態です。

自分の力を所得に反映させる

サンフランシスコ/ベイエイリアに滞在している赴任者の方々は赴任前の日本での額面所得と比較すると、約倍以上になっていると思います。住宅手当、医療費、車両、保険、家族手当等々が加わりネット算出し最低でも年収$120,000から$250,000の範囲です。
日本ではその半額程度の6百万円から1200万円。米国で独立、転職をした場合この額を得られなければ、生活を維持できないという事になります。この額はIT系で20代、コンサルティング/監査法人/銀行では、部長クラス(平均35−40歳)、メーカー勤務では役員クラス(45−50歳)です。ベンチャーキャピタル/投資家で実績(投資額の5倍以上の結果実績者)がある方であれば$50万ドルから数百万ドル(数億円)。
一方、実績が図れないポジションの管理系、総務、人事でも有意義な仕事をされている方は上記の額を得て入る方々は少なくありません。
投資クループKKRに勤めている秘書の方でも2億円以上の一軒家も難なく購入しているケースも…

今景気が良い時に米国で転職をした際、その行き先、条件、年収を比較されるのも自分を知る良い機会かもしれません。実際の転職はお勧めしませんが、自分の力と会社の力を図るという意味です。
世界の産業取引間で会社の規模、社名で取引や折衝が可能となっているのか?
個人として付き合ってくれているのか?
米国人、グローバル人は世界の最高峰の技術、アイデア、事業戦略、人脈を狙っています。皆様の会社の中のそれがなければ、社外でそれを探せば個人として付き合ってくれるのが常です。会社で保有していない/出来ないから諦める方は会社で所得を得ている傾向が強いかもしれません。

米国赴任者で成功をされている方の傾向としては、上記のような事を繰り返している方が多いようです。日本は世界3位の経大国。我々は世界で一番信用されている先進国人。技術は世界最高峰を持っていることは誰でもが認めています。それを紹介、工夫、交渉さえできれば所得は一人歩きすることでしょう。