現地の状況、経済へ影響

アメリカのカリフォルニア州北部、南部で発生している山火事が大きな被害をもたらしています。
南カリフォルニアは、ロサンゼルス近郊のGetty Fire。ガイドブックに必ず紹介されている有名なThe J.Paul Getty Museum/ゲッティ美術館周辺、UCLAやビバリーヒルズにも近いセレブも住むエリア。北カリフォルニアは 世界的に有名なカリフォルニアワインで知られるナパの西10キロ、同じくワイン産地であるソノマカウンティ北部。カリフォルニアワインにも多大な影響が出ており、生活と経済への影響は隠せません。ナパ・ソノマは2014年に震度6の地震襲来後その景気回復が起動に乗った矢先、2017年の大きな被害をもたらした火災に引き続き発生した激しい山火事の事態。今回発生した同州最大の山火事「キンケード火災(Kincade Fire)」は強風の為、火の手が急速に広がり、州局はソノマ(Sonoma)郡サンタローザ(Santa Rosa)の住民約、18万人に強制避難を勧告しました。

カリフォルニア州はワイン生産で全米一位を誇ります。(2位:ワシントン州、3位ニューヨーク・オレゴン州)。また、全米のワイン生産関係労働者が約80万人と言われている中、カリフォルニア州のみでその半数弱の33万人を誇っています。キンケイド・ソノマの火事の影響は州の2、3割に達すると言われています。
1812年以来、約200年以上の歴史を誇るソノマ郡でのワイン生産は、実はカリフォルニア州内での最大規模の出荷本数を誇っています。ソノマ盆地は温泉(鉱泉)も出ることからスパを兼ねたワインの休暇を楽しむマダムが世界から訪問することでも有名です。街は飾り気もない質素な雰囲気ですが億万長者の休暇デスティネーション地でもあります。

南北の山火事はサンフランシスコ・シリコンバレーの方にも風で煙が辿り着き、空は多少煙で濁っています。
北カリフォルニア一帯の電気ガスを供給しているPG&E社は火災の拡大と発生の危機を防ぐ為各地で計画停電を行なっています。
被害拡大を防ぐため、米電力会社パフィシック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)は29日にも新たに65万世帯、150万人を対象に計画停電を行うと発表しました。
一刻も早く被害がおさまることを願います。